こんにちは、おきぺんです!
今回は、前回の「削る」作業に続いて、材料と加工の技術でとっても大事な「穴あけ」についてお話ししますね。「穴あけ」って聞くと、簡単そうに聞こえるかもしれませんが、実はとっても奥が深くて、組み立てる前の大切な準備作業なんです!
僕の授業動画を見てくれた人も、まだ見てない人も、この記事を読めば、穴あけのポイントがバッチリわかるように解説しますよ。さあ、一緒に穴あけの世界を探検しましょう!
穴あけってなんで必要?
「そもそも、なんでわざわざ穴を開けるの?」って思った人もいるかもしれませんね。実は、穴あけには大事な理由がいくつかあるんです。
- 木材が割れるのを防ぐため
木は繊維の集まりなので、ネジや釘をいきなり打ち込むと、「パキッ!」と割れてしまうことがあるんです。特に端っこの方だと割れやすいんですよね。事前に小さな穴(下穴)を開けておくことで、木材が割れるのを防ぐことができますよ。 - ネジや釘をまっすぐ入れるため
下穴がないと、ネジや釘が思った方向に進まず、斜めになってしまったり、途中で止まってしまったりすることがあります。きれいに部品を接合するためにも、下穴はとっても大切なんです。
手工具の「キリ」を使ってみよう!
まず最初に紹介するのは、学校でもよく使う手工具の「キリ」です。
キリってどんな道具?
- 見た目:基本的に柄の部分は木でできていて、先端に金属の尖った針のようなものがついています。小学校で使ったことがある人もいるかもしれませんね!
- 目的:下穴を開けるための手工具です。
- 学校でよく使う種類:根元の方が四角い形をしている「四つ目キリ」が多いと思います。
キリの正しい使い方
キリを使うときは、いくつかポイントがありますよ!
- まず、穴を開けたい場所に印をつけます。
- キリの先端を印の中心にしっかり当てます。
- 垂直に力を入れながら、キリを「スリスリ」と回すようにして穴を開けていきます。垂直に保つことが、きれいな穴を開けるコツですよ!
木工機械の「卓上ボール盤」に挑戦!
手工具のキリで穴を開けることもできますが、もっと本格的に、正確に穴を開けたいときは、木工機械の「卓上ボール盤」を使います。
卓上ボール盤ってどんな機械?
技術室や木工室に置いてある、ちょっと大きめの機械を見たことがあるかもしれません。これは、キリで手作業で行っていた穴あけ作業を自動化してくれる便利な機械なんです。
- 目的:木材に「通し穴(貫通穴)」や「止まり穴」を開けることができます。
- 通し穴:材料を完全に貫通させる穴のことです。
- 止まり穴:材料の途中で止まる穴のことです。
「捨て板」が超重要!
卓上ボール盤を使うときに、絶対に忘れてはいけないのが「捨て板(すていた)」を敷くことです!
- なぜ必要?:木材はとても繊細なので、そのまま貫通させると、穴の裏側が「板割れ」という状態になって、周りの繊維がギザギザになったり、大きく割れてしまったりすることがあります。
- 捨て板の効果:捨て板を下に敷いて一緒に貫通させることで、この板割れを防ぎ、裏側もきれいに仕上げることができるんです。
卓上ボール盤の正しい使い方
正しい順序と安全に注意して使いましょう!
- まず、ボール盤のテーブルの上に捨て板を置きます。
- その上に、穴を開けたい板材を乗せます。
- クランプを使って、捨て板と板材をしっかりと固定します。これが本当に大事!
- スイッチをONにしてドリルを回転させます。
- 送りハンドルをゆっくりと下ろして、ドリルを板材に当て、穴を開けていきます。
- 穴が貫通したのを確認したら、ドリルをゆっくりと上に上げて完了です。
安全第一!これだけは守って!
卓上ボール盤は便利な機械ですが、使い方を間違えると大きな事故につながることもあります。次のことは絶対に守ってくださいね!
- 手袋は絶対にしない!
回転するドリルに手袋が巻き込まれる危険性があります。素手で行いましょう。 - 材料は必ず固定する!
ドリルの刃が材料に当たっている最中に、材料が動いてしまうと、ドリルが折れて飛んでくるなど、大変危険です。クランプでガッチリ固定することが一番大切です! - ドリルはゆっくり下ろす!
急に力を加えると、ドリルが折れたり、材料が割れたりする原因になります。
もし穴を間違えちゃったら?修正方法
もし間違えて違う場所に穴を開けてしまっても、ご安心ください!ある程度は修正ができますよ。
- 爪楊枝(つまようじ)と接着剤で埋める方法
開けてしまった穴に木工用接着剤をつけて、爪楊枝をブスッと差し込みます。接着剤が乾いたら、飛び出た部分をカッターなどで切り取れば、きれいに埋めることができます。 - 木材パテを使う方法
木材の粉のような「パテ」というものがあります。これを穴に詰めて固めることで、穴を埋めることができますよ。
金属に穴を開けるときの「バリ」って何?
今回は木材の穴あけについてですが、もし金属に穴を開ける場合、木材とは違う注意点があります。
金属にドリルで穴を開けると、穴の裏側にギザギザした「バリ」と呼ばれる出っ張りができます。このバリは危ないですし、見た目も良くないので、取り除く必要があります。これを「バリ取り」と言います。
バリ取りの方法
動画でも説明しているバリ取りの方法は、こうです。
貫通させたドリルよりも少し太いドリルを使って、バリが出ている面を表側にして、回転するドリルを軽く当てることで、バリをきれいに削り取ることができます。
まとめ
さて、今回は「穴あけ」の技術について、手工具のキリと木工機械の卓上ボール盤を中心に学んできました。
- 穴あけは、木材の割れを防ぎ、きれいに接合するために必要な大切な工程です。
- 手工具の「キリ」は、垂直に力を加え、「スリスリ」と回すのがコツ。
- 木工機械の「卓上ボール盤」は、自動で穴あけができる便利な機械ですが、「捨て板」の使用と「材料の固定」「手袋禁止」などの安全対策が何よりも重要です。
- もし穴を間違えても、接着剤と爪楊枝、または木材パテで修正できます。
- 金属の穴あけでは、「バリ取り」という作業が必要になります。
技術の授業は、実際に手を動かすことで、色々な発見があります。今回学んだことをぜひ次の授業で活かしてみてくださいね!
君ならできます。頑張って!
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