こんにちは!おきぺんです!
元中学校技術科教員として、みんなの技術の授業がもっと楽しく、もっと分かりやすくなるように、YouTubeチャンネル「ギリギリ技術」で動画を公開しています。
今回は、みんなが木材加工で必ず使う「のこぎりびき」について、僕の動画の内容をギュッとまとめて、さらに分かりやすくお伝えしますね。のこぎり引きはちょっとしたコツで、とってもきれいに、そして安全にできるようになりますよ!これでキミも木材切断の達人になれるはず!
木材切断の4つのステップをしっかり覚えよう!
のこぎりを使って木材を切断する作業は、実は4つの大切なステップがあります。それぞれのステップに大事なポイントがあるので、一つずつ見ていきましょう。
ステップ1:材料をしっかり固定する!
さあ、いよいよ木材を切るぞ!という時に、まず最初に最も大切なこと、それは「材料をしっかり固定する」ことです。これ、本当に大事なんですよ!
- クランプを使おう!
材料を固定するときに大活躍するのが「クランプ」という工具です。学校にはC型やF型など、いくつかの種類があるかもしれませんね。基本的には、材料を2つのクランプで挟んで固定すると、ぐらつかずに安定して作業できます。もしクランプの数が少ない場合は1つでも構いませんが、とにかく動かないようにすることが肝心です。 - クランプがないときは?
もし学校にクランプがない、という場合は、どうしたらいいでしょうか?そんな時は、友達やペアの人に必ず材料を押さえてもらいましょう。一人で無理してやろうとすると、材料が動いてしまって危ないだけでなく、まっすぐ切れなかったり、作品の仕上がりが悪くなってしまいますからね。最初の一歩は「固定」!これを忘れずに!
ステップ2:切り始めをマスターしよう!
材料を固定したら、いよいよのこぎりを当てて切り始めます。ここにも大切なコツがあるんです!
- 「指の関節」または「あて」を使おう!
のこぎりを当てるときは、指の関節(親指の関節が多いかな?)をのこぎりの刃にそっと当ててガイドにしましょう。教科書によっては「親指」と書いてあることもあります。または「あて」という専用の道具があれば、それを使ってもOKです。 - のこぎりの刃の「元」を切断線に合わせる
のこぎりの刃には、手元に近い「元」の部分と、先端の部分がありますよね。切り始めは、この「元」の部分(手前側、柄に近い方)を、鉛筆で引いた切断線に合わせます。そして、切る位置は、自分から見て「板の奥側」にある線に合わせるのがポイントです。 - 最初は「押して」溝をつける!
のこぎりは基本的に「引く」ときに切れる工具なのですが、最初の切り始めだけは少し違います。図の矢印のように、奥に向かってググッと「押す」ように力を入れて、最初に切り込みの跡をつけましょう。この溝ができると、のこぎりが安定して、きれいに切り進めることができます。跡がついたら、ガイドにしていた左手は外して、あとは片手で引いて切り始めます。ここが最初のポイントですよ!
ステップ3:切断中は「引く」を意識!
さあ、溝ができたら、いよいよ本格的に切断を進めていきます。ここでの大切なポイントは二つです。
- 「引く」時にだけ力を入れる!
のこぎりは、「引く」ときにだけ力を入れれば大丈夫です。よく「ギコギコ」と前後にずっと力を入れ続けてしまう人がいますが、それはちょっと違うんですね。引くときに力を入れて、押すときは力を抜いてスライドさせるようなイメージです。一定のリズムで「引いて、引いて、引いて…」と繰り返すと、きれいにスムーズに切れますよ。 - 「真上から見る」ことを徹底する!
切断中に僕が一番伝えたい大切なこと、それは「真上から見る」ことです。のこぎりの刃の真上に自分の顔が来るように意識してくださいね。切断線がちゃんと切れているかな?と、ついのこぎりを横から覗き込んでしまう人がいますが、これだと刃がまっすぐ進まず、途中で曲がってしまうことが多いんです。常に真上から、切断線と刃が一直線になっているか確認しながら作業を進めましょう。 - のこぎりの角度は15°〜30°
板材のような薄い材料を切る時は、のこぎりを立てすぎずに、15°から30°くらいの角度で引くと、とても切りやすいですよ。
ステップ4:切り終わりは「支える」が大事!
のこぎりでの切断作業も、いよいよ終盤です。ここで注意しないと、せっかくきれいに切ってきた木材が台無しになってしまうことがあります。
- 「かけ」を防ぐために支えよう!
切断作業の最後、特に切り終わりの部分は、切り落とされる部分の重さで、木材の根元が「かけ」て(欠けて)しまうことがあるんです。せっかく作った作品が「かけ」てしまっては、製品として良くない状態になってしまいますよね。 - 友達やペアの人に支えてもらおう!
だから、切り終わりの直前になったら、必ず友達やペアの人に、切り落とす側の木材をしっかり支えてもらいましょう。自分一人で押さえるのももちろん良いのですが、特に最後は重さでポロッといくこともあるので、誰かに支えてもらうのが一番安心です。そして、ゆっくり慎重に切り終わるように意識してくださいね。
まとめ
どうでしたか?のこぎり挽きは、ただ力任せにギコギコ切るだけじゃない、繊細な技術なんです。今日学んだ4つのステップをしっかり意識することで、安全に、そしてきれいに木材を切断できるようになります。
「固定」→「切り始め」→「切断中」→「切り終わり」、それぞれのポイントを焦らず、一つずつ丁寧に実践してみてください。そして、安全に作業を進めることはもちろん大切ですが、困ったときや難しいと感じたときは、ぜひ友達やペアの人と協力しながら作業を進めてくださいね。一人で抱え込まず、みんなで助け合って良い作品を作りましょう。
のこぎり挽きがスムーズにできるようになると、その後の木材を削る作業や、部品を組み立てる作業も、ぐんと楽になりますよ!
君ならできます。頑張って!
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