【中学技術】水産生物を育てる技術を学ぼう!~養殖・増殖・放流って何?~

B 生物育成の技術

皆さん、こんにちは!おきぺんです。

元中学校技術科教員として、今回も皆さんの技術の授業がもっと楽しく、もっとよくわかるように、YouTube動画の内容をギュッとまとめてお届けしますね!
今回は、僕のYouTubeチャンネル「ギリギリ技術」で解説した「水産生物を育てる技術」についてです。普段食べているお魚さんたちが、どうやって私たちの食卓に届くのか、一緒に見ていきましょう!

水産生物を育てる技術のポイント解説

水産生物を育てる技術って、実はとっても奥深いんですよ。植物や動物を育てる技術と同じように、人間が目的を持って管理するのが大きな特徴なんです。例えば、病気にならないように気をつけたり、しっかり餌をあげたりといった管理は共通していますね。

1. 養殖(ようしょく)ってどんな技術?

まずは、水産生物を育てる技術の中で一番メインになる「養殖」についてです。養殖とは、簡単に言うと「人の手によって水産生物を管理して育てる技術」のことなんですよ。
日本は海に囲まれていて、世界の水産量でも上位に入る国ですが、天然の魚だけでは供給に限界があるんです。そこで、この養殖技術が私たちの食料を安定して供給するためにとっても重要になっているんですね。

養殖には、場所や方法によっていろいろな種類があります。動画でもいくつかの例が紹介されていましたね。

  • 海面いけす(かいめんいけす)
    これは、海の中に大きな生け簀(いけす)を作って魚を育てる方法です。動画のイメージ図のように、海の一部を網などで囲んで魚を育てる感じですね。ブリの養殖なんかでよく使われていますよ。
  • 海面いかだ(かいめんいかだ)
    海にいかだを浮かべて、その下で水産生物を養殖する方法です。カキやアサリなどの貝類、そしてワカメなどの海藻類を育てるのに向いています。
  • 陸上養殖(りくじょうようしょく)
    これはなんと、陸の上に大きな水槽(陸上水槽)を作って魚を育てる方法なんです。信じられないかもしれませんが、海のない群馬県や長野県でも、マダイヒラメが育てられて出荷されているんですよ!すごいですよね!
    陸上で育てることで、自然環境に左右されにくく、安定して供給できるという大きなメリットがあるんです。

さらに、養殖は魚の赤ちゃん(稚魚)をどこから持ってくるかによって、大きく2つに分けられます。

  • 完全養殖(かんぜんようしょく)
    これは、魚の卵の段階から人工的に受精させ、赤ちゃん(稚魚)を育て、出荷まで全て人の手で管理する方法です。例えば、マダイトラフグは、人工的に受精させてから育てられているので、完全養殖なんですよ。自然の影響を受けにくいので、とっても安定して供給できるのが特徴です。
  • 不完全養殖(ふかんぜんようしょく)
    こちらは、天然で生まれた稚魚を捕まえてきて、それを人の手で育てて出荷する方法です。ブリウナギの養殖などがこれにあたりますね。天然の力を借りる分、完全養殖とは少し違うんです。

2. 増殖(ぞうしょく)って何?

養殖と似ているけれど、ちょっと違うのが「増殖」です。増殖は、自然環境の中で水産生物を増やすことを指します。
動物の世界で言う「繁殖」と同じようなイメージだと思ってください。お魚は一度にたくさんの卵を産みますが、その多くは残念ながら他の魚に食べられてしまったりして、なかなか大きく育たないんですよ。だから、卵をたくさん産ませるような工夫が必要になるんですね。

3. 放流(ほうりゅう)ってどんな目的があるの?

最後に「放流」です。これは、人が育てた魚を、海や川などの自然の中に放してあげることを言います。
目的は大きく2つあります。一つは、人工的に育てた小さい魚たちを自然の大きな環境でさらに大きく成長させるため。そしてもう一つは、自然界の生態系のバランスを整えるため、という大切な役割もあるんですよ。例えば、数が減ってしまった種類の魚を増やしてあげる、といったことも行われます。

まとめ

さあ、今回は「水産生物を育てる技術」について、主な3つの方法、「養殖」「増殖」「放流」を中心に学びましたね。

  • 養殖:人の手で管理し、魚を育てる技術のことでした。場所によって海面いけす、海面いかだ、陸上養殖があり、稚魚の段階から全て人工的なのが完全養殖、天然の稚魚を育てるのが不完全養殖でした。
  • 増殖:自然環境で魚を増やす技術のことでしたね。
  • 放流:人が育てた魚を自然に放して、さらに成長させたり、自然のバランスを整えたりする技術のことでした。

植物や動物の育成技術と同じように、病気にさせないようにしたり、しっかり餌をあげる、といった基本的な管理は共通しているんですよ。
今回学んだ内容は、教科書でもしっかりチェックして、理解を深めてくださいね!

君ならできます。頑張って!

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