こんにちは!元中学校技術科教員で、YouTubeチャンネル「ギリギリ技術」を運営している「おきぺん」です。
みなさん、自転車をこぐときやカメラの三脚を回すとき、何かの力が伝わっているなと感じたことはありませんか?今回は、前回の授業で触れた「回転運動」について、その力を伝えるさまざまな装置を一緒に楽しく学んでいきましょう!この動画の内容をしっかり理解すれば、日常生活の技術がもっと面白く見えてきますよ。
回転運動を伝える仕組みにはどんなものがあるの?
私たちの身の回りには、くるくる回る動き(回転運動)を使って力を伝えたり、動きを変えたりする機械がたくさんあります。今回は、そんな回転運動や動力を伝える主な仕組みとして、大きく分けて「摩擦車(まさつぐるま)」と「歯車(はぐるま)」の2つのタイプを紹介しますね。それぞれ得意なことや特徴がありますよ。
摩擦車ってどんな仕組み?
まずは「摩擦車」から!「摩擦」って聞くと、手のひらをこすり合わせると温かくなる、あの現象ですよね。まさに「物と物がくっついて動いたときに発生する力」のことです。
- 特徴:滑りやすい面もありますが、力を加えすぎても壊れにくい(破損しにくい)のが良いところ。過度な力がかかると少し滑ってくれるので、機械への負担が少ないんです。
- 基本的な摩擦車:動画では「丸1」や「丸2」として紹介されていますね。これは、円盤のようなもの同士をくっつけて、その摩擦の力で回転運動を伝えるシンプルな仕組みです。
- ベルトとプーリー:
「丸3」で紹介される「ベルトとプーリー」は、2つの軸が離れているときに大活躍!青い帯状の「ベルト」と、回る円盤の「プーリー」が摩擦によって、離れた軸でも一緒に回転できます。ただし、回転の向きが逆になることがあるので注意しましょう。
いろんな歯車の種類を見てみよう!
次に、機械の代表選手ともいえる「歯車」です。歯車は、歯と歯がしっかり噛み合うことで、確実に回転を伝えることができます。でも、強すぎる力を加えると、歯が欠けたり(欠け歯)、壊れたりすることがあるので注意が必要ですね。歯車にはたくさんの種類があるので、一つずつ見ていきましょう!
- 平歯車(ひらばぐるま):
動画の「⑤」は、最も一般的な「平歯車」です。歯車と聞いて真っ先に思い浮かべる形ではないでしょうか。主に同じ平面上で回転を伝えるときに使われます。 - かさ歯車(かさばぐるま):
「⑥」の「かさ歯車」は、平歯車と違い、回転の向きを立体的に変えることができるのが特徴です。例えば、90度方向を変えたいときに便利ですね。 - ラックとピニオン:
「⑦」の「ラックとピニオン」は、平らな棒状の歯「ラック」と小さな歯車「ピニオン」からなる仕組みです。これは、回転運動を直線運動に、または直線運動を回転運動に変換したいときに使われます。身近な例では、カメラの三脚の高さ調整に利用されていますよ。 - ウォームギア:
「⑧」の「ウォームギア」は、ネジのような形が特徴です。大きな力を生み出せることと、逆回転しにくい(空回りを防ぐ)ことが大きな特徴!バレーボールやテニスのネットを巻き上げる仕組みに使われています。 - チェーンとスプロケット:
「⑨」は、もうお馴染みの「チェーンとスプロケット」です!みなさんの自転車にバッチリ使われていますよね。青い帯状の「チェーン」と、ペダル側や後輪側の歯車「スプロケット」で、離れた軸に回転を伝えます。 - 歯付きベルトと歯付きプーリー:
そして「⑩」は「歯付きベルトと歯付きプーリー」。チェーンとスプロケットとほぼ同じ役割ですが、ベルトとプーリーに歯がついているのが特徴。チェーンより静かに動力を伝えたいときに選ばれます。一部の自転車にも使われていますよ。これも離れた軸に力を伝える仕組みですね。
今日のまとめ!回転運動の仕組み、もうバッチリかな?
今回は、私たちの身の回りにある様々な機械に使われている「回転運動を伝える仕組み」について、摩擦車と歯車の2つのタイプ、そしてそれぞれの具体的な種類と特徴を見てきました。
- 摩擦車は滑りやすいけど壊れにくい、歯車は確実に伝えられるけど壊れる可能性もある、という違いがありましたね。
- 特に、ラックとピニオンは回転運動と直線運動の変換、ウォームギアは大きな力を得たり逆回転を防いだりするのに使われるなど、それぞれの仕組みがどんな時に便利なのかが分かったと思います。
- ベルトとプーリー、チェーンとスプロケット、歯付きベルトと歯付きプーリーは、軸が離れていても力を伝えられる仲間でしたね!
これらの知識が、みなさんの技術科の授業や、日常生活での「なぜだろう?」という疑問を解決するヒントになれば嬉しいです。ぜひ、家の中や外で、今日学んだ仕組みがどこに使われているか探してみてくださいね!
君ならできます。頑張って!
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